当社では、転炉用耐火物として、主に底吹きプラグ(MHP,CBノズル)と出鋼孔スリーブ(THS)の2種類の耐火物を製造しています。 底吹きプラグとは、転炉や電気炉における溶鋼の撹拌をするためのプラグです。 出鋼孔スリーブとは、主に転炉で処理の終了した溶鋼を、次工程である取鍋に移すために使用される筒状の耐火物です。 両製品ともにマグネシア−カーボン質の材質で、超高圧のラバープレスにて製造しており、国内、海外ともに非常に大きなシェアを有しています。

転炉から出鋼された溶鋼を運搬し、さらに処理を行う時に使用される容器のことを取鍋と呼んでおり、その内張に使用される耐火物が取鍋用れんがです。 使用状況によってさまざまな材質系が適用されますが、当社では、ロー石質、ハイアルミナ質、マグネシア−カーボン質、アルミナ−マグネシア−カーボン質、ジルコン質など、多様な材質で製造が可能です。

特に長時間の滞留や脱硫脱珪等の処理のために、特殊な用途で使用されるれんがです。当社では、主にアルミナ−炭珪−カーボン質を製造しております。

高温、長時間、激しい撹拌、真空等の厳しい条件下で操業するAOD,VOD,VAD,LF,RH等の耐火物は、損耗が激しく最高級の耐火物が要求されます。マグネシア・クロム質超高温焼成耐火物は、これらの製鋼分野において圧倒的なシェアを有しており、製鋼技術の進歩に貢献しています。 特にRH用耐火物においては、環流管、浸漬管をはじめ、どの部位の耐火物も高い技術力で製造可能であり、多くのユーザーから高評価をいただいています。

鋼の品質向上や連続鋳造のために、今やガスバブリング処理は必須のものとなっています。この分野において、当社はパイオニアとして圧倒的なシェアを有するポーラスプラグやスリットプラグの生産を行っており、用途の開発、材質の改良にも万全の体制で対応しています。

アルミナ−カーボン質、ハイアルミナ質、マグネシア質、ジルコニア質など、お客様の操業条件に応じた材質をご提案しており、好評を得ています。

一体構造の大型ブロックは、施工の簡略化と同時に耐用アップに寄与します。製銑用として超大型ノロ樋・スキンマー・溶銑樋、製鋼用湯当たりブロック、電気炉小天井、出鋼樋、ダンパーなどに使用され好評です。

鋼の品質の向上や温度制御のために、ランスによる粉体吹き込みや不活性ガスの吹き込みが普及しています。ランスは激しい熱衝撃を受け、またガス吹き込みに伴う激しい溶鋼撹拌により損傷を受けますが、当社のLPTEXランスは抜群の耐用実績を残しています。

高炉の大型化、20年以上の長期間安定操業のニーズに対応すべく、低気孔で高熱伝導性の熱応力に対する抵抗力を高めた黒鉛−SiC質の画期的な大型カーボンレンガを開発、提供しています。 また、補助耐火物でありますスタンプ材、モルタルにおいても好評を博しています。

特徴

• 1組織が均質で内部欠陥が無く、熱応力に優れた材質です。
• 2高熱伝導性を有し、冷却能活かして侵食を抑制します。
• 3低気孔、低通気率の緻密組織のため、耐アルカリ性、耐溶銑浸透性に優れています。

高炉送風羽口先端部は炉内の高温雰囲気に直接さらされて大きな熱衝撃を受けるため、羽口内部に高流速の冷却水を流して強制的に冷却することで破損防止や延命を図っています。 これによる羽口での熱損失抑制および吹き込み燃料のアッシュ成分による磨耗防止、風量の調整などの目的を兼ねた、羽口内面に使用する定型スリーブを提供しています。 材質は高アルミナ系やアルミナ−クロミア系、SiC−Si3N4系を揃えています。

溶湯温度を連続的に測定する製品です。
製鋼工場における連続鋳造機のタンディッシュの溶湯測温では、10年以上年間1000本以上の出荷実績があり、1490~1580℃にて平均50~200時間(最長300時間以上)の測定を可能としています。
タンディッシュ以外でも溶湯測温であれば、製鋼・鋳造・銅精錬など場所を問わず、さまざまなご提案が可能です。

特徴

• 1S/L部にセラミックスカーボン耐火物を配し、スラグに対する耐食性に優れる
• 2浸漬部にMo−ZrO2材質を配し、溶湯に対する耐食性に優れる
• 3Mo−ZrO2材質の高い熱伝導性(金属に匹敵)により、測温応答性に優れる
• 4常温からの無予熱浸漬による測温が可能

用途

• ・タンディッシュ温度の連続測温
• ・鍋温度の連続測温
• ・鋳造工場キュポラ温度の連続測温
• ・銅精錬工場での連続測温

関連製品

• ガス中の水素を連続的に高精度で測定
  気相用NOTORP／NOTORP−G

• 溶融金属中の水素を連続的に高精度で測定
  アルミ用・銅溶NOTORP／NOTORP

ノズルは連続鋳造に際して、

• 1溶鋼の酸化防止
• 2溶鋼の飛散防止
• 3溶鋼の温度降下防止
• 4溶鋼の良好な循環流を得る。

などの役割を果たす重要な耐火物です。

当社は、連続鋳造技術の黎明期である1970年代より浸漬ノズルの製造を開始。以来約50年に渡り、革新的なノズルを開発、提供しています。パウダー部に黒鉛−ジルコニア質の高耐食性材質を配置した浸漬ノズル、内孔部に不活性ガスをバブリングする浸漬ノズル、非金属介在物によるノズル閉塞を防止する難付着材質を内孔に配置したノズルなど、さまざまな技術によって高級鋼製造技術の発展に貢献しています。 また、使用条件に最適な予熱炉・乾燥炉などの付帯設備の設計・製作も行っており、お客様のご要望をトータルでサポートします。

浸漬ノズルは、タンディッシュの溶鋼を水冷モールドへ導くための耐火物です。また、溶鋼の酸化防止や、整流化およびスプラッシュの飛散防止等の役割も担っています。浸漬ノズルに求められる機能としては、高耐熱スポーリング性、高耐蝕性で長時安定的に使用できることです。当社では、各種モデル実験やCFD解析を用いた材質・形状設計を行い、予熱装置の作成も含めたお客様の多様な要望にお応えしています。

ロングノズルは、レードルからタンディッシュに至る間の鋳造時における溶湯の酸化防止や、整流化及びスプラッシュの飛散防止などに使用される耐火物です。ロングノズルに求められる機能としては、高耐熱スポーリング性、高耐蝕性で長時安定的に使用できることであり、繰り返し再使用による耐用延長のニーズにも対応しております。当社では各種形状・材質のロングノズルを揃え、予熱装置の作成も含めたお客様の多様な要望にお応えしています。

ロングストッパーはタンディッシュからモールド間の溶鋼排出の流量制御を行なうための耐火物です。ロングストッパーの上下により開度を調整し、モールドの湯面レベルを一定に保ちます。溶鋼にガスを吹き込むための通気孔が設けられているものもあります。ロングストッパーに求められる機能としては、耐摩耗性、高耐蝕性、閉塞防止性、高抗折性となります。当社では近年のタンディッシュの大型化に対応し、操業条件に応じた材質・形状設計を行い、お客様の多様な要望にお応えしています。

上ノズルは、タンディッシュからモールド間で溶鋼中に不活性ガスを供給する機能を持つ耐火物です。背圧の安定性や操業条件に合致した気泡特性が求められており、「貫通孔」および「ポーラス質（多孔質）」の両面から操業に即した提案が可能です。

高い耐食性、耐熱衝撃性を生かし、鋼～アルミまでの各種溶湯への部材としてご使用可能です。

特徴

• ・溶融金属に対する耐食性（窒化珪素より優れる）
• ・耐熱衝撃性・電気絶縁性・高い加工性

用途

• ・各種保護管（レベルセンサー用，測温用）
• ・鉄鋼水平連鋳ブレークリング
• ・各種窯炉用部材（絶縁碍子，急熱急冷用治具）

ガスホルダーシステム(GHS)とは、プラグから常に少量のガスを吹き続けることで地金の浸潤を抑制し、二次精錬でのガス吹き不良の撲滅、さらには酸素洗浄作業の軽減を目的としたシステムです。

当社は、従来のロータリー式スライディングゲートシステム（通称RN）のみならずコンパクトで安全性が高く、かつ作業性に優れた流量制御用装置（スライディングノズル装置：通称TN）を開発しました。メンテナンスコスト、耐火物コストの低減に大きく貢献します。

上部ノズルおよびポーラスプラグの脱着を目的とした装置です。コンパクトで簡便な構造により、作業の安全性、作業負荷の軽減に貢献し、広く活用されています。